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NMY

京都でトレランをしているおじさんのブログです

ヒップホップオタが非B系の彼女にヒップホップ世界を軽く紹介するための10枚

元ネタ:アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本

まあ、どのくらいの数のヒップホップオタがそういう彼女をゲットできるかは別にして、
「B系ではまったくないんだが、しかし自分の音楽の趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らないヒップホップの世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」
ような、ヒップホップオタの都合のいい妄想の中に出てきそうな彼女に、ヒップホップのことを紹介するために聞かせるべき10枚を選んでみたいのだけれど。
(要は「Sourse誌」マイク5本の正反対版だな。彼女にヒップホップを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)

あくまで「入口」なので、時間的に過大な負担を伴う2枚組、3枚組のアルバムは避けたい。

できれば12インチ、長くてもLP1枚にとどめたい。

あと、いくらヒップホップ的にクラシックといっても古びを感じすぎるものは避けたい。

ヒップホップ好きが『ラスト・ポエッツ』は外せないと言っても、それはちょっとさすがになあ、と思う。

そういう感じ。

彼女の設定は

ヒップホップ知識はいわゆる「Jラップ(笑)」的なものを除けば、MCハマー程度は聞いている
R&Bと言われても安室奈美恵くらいしか知らないが、頭はけっこう良い

という条件で。

まずは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。

IllmaticNas

まあ、いきなりここかよとも思うけれど、「プレミア以前」を濃縮しきっていて、「プレミア以後」を決定づけたという点では外せないんだよなあ。長さも10曲だし。

ただ、ここで元ネタトーク全開にしてしまうと、彼女との関係が崩れるかも。

この情報過多な作品について、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでいて必要最小限の情報を彼女に伝えられるかということは、B側の「真のストーリーテリング能力」の試験としてはいいシットだろうと思う。

The Chronic(Dr. Dre)、Get Rich Or Die Tryin(50 Cent

アレって典型的な「ヒップホップオタが考える一般人に受け入れられそうなギャングスタラップ(そうヒップホップオタが思い込んでいるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものという意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よさそうな素材なんじゃないのかな。

「ヒップホップオタとしてはこの二つは“ポップス”としていいと思うんだけど、率直に言ってどう?」って。

As Nasty as They Wanna Be(2 Live Crew)

ある種のサザンラップオタが持ってるマイアミへの憧憬と、LUKE監修のリビドー的なケツへのこだわりを彼女に紹介するという意味ではいいなと思うのと、それに加えていかにもサウスな

「童貞の夢想するグラインド」を体現するひもパンの食い込んだケツ

「童貞的に好みな女」を体現する巨大なバスト

の二つをはじめとして、B-BOY好きのするレディをジャケにちりばめているのが、紹介してみたい理由。

Lose Yourself(Eminem

たぶんこれを聞いた彼女は「ヴァニラ・アイスだよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙いといえば狙い。

実力派白人ラッパーの作品がその後続いていないこと、これがアメリカでは大人気になったこと、アメリカなら実写映画になって、それが日本に輸入されてもおかしくはなさそうなのに、日本国内でこういうのがつくられないこと、なんかを非B系彼女と話してみたいかな、という妄想的願望。

It Takes A Nation Of Millions To Hold Us Back(Public Enemy

「やっぱりヒップホップはブラック・ムスリムを避けて通れないよね」という話になったときに、そこで選ぶのはビック・ダディ・ケインでもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この作品にかけるプロフェッサー・グリフの思いが好きだから。

断腸の思いで差別と戦いに戦ってそれでも反ユダヤ、っていう発言が、どうしても俺の心をつかんでしまうのは、その「闘争」ということへの排他性がいかにも宗教的だなあと思えてしまうから。

プロフェッサー・グリフの政治性を俺自身は冗長とは思わないし、もう削れないだろうとは思うけれど、一方でこれがKRSワンやエリック・サーモンだったらきっちりストリートに向けたリアルなメッセージにしてしまうだろうとも思う。

なのに、各所から非難されて迷惑かけてPEを解雇されてしまう、というあたり、どうしても「自分の主張を形作ってきたものが捨てられない活動家」としては、たとえグリフがそういうキャラでなかったとしても、親近感を禁じ得ない。作品自体の高評価と合わせて、そんなことを彼女に話してみたい。

Rapper's Delight(Sugarhill Gang

今の若年層でシュガーヒル・ギャング聞いたことのある人はそんなにいないと思うのだけれど、だから紹介してみたい。

グランドマスター・フラッシュよりも前の段階で、シュガーヒルの哲学とかマイクリレー技法とかはこの作品で頂点に達していたとも言えて、こういうクオリティの作品がクラブでこの時代にかかっていたんだよ、というのは、別に俺自身がなんらそこに貢献してなくとも、なんとなくオールドスクール好きとしては不思議に誇らしいし、ポンキッキーズオープニング曲のBOSEでしかシュガーヒルを知らない彼女には聞かせてあげたいなと思う。

Fight for Your Right(Beastie Boys

リック・ルービンの「音」あるいは「ロックとヒップホップの融合」をオタとして教えたい、というお節介焼きから聞かせる、ということではなくて。

「オワラナイ(Oh, What A Night!)パーティーを毎週勝ち取る」的な感覚がB-BOYには共通してあるのかなということを感じていて、だからこそ史上初のビルボード1位を獲得したヒップホップアルバムの座は「Licensed To Ill」以外ではあり得なかったとも思う。

石原都政の元「パーティーを勝ち取る」というB-BOYの感覚が今日さらに強まっているとするなら、その「Bの気分」の源は「Fight for Your Right」にあったんじゃないか、という、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純に楽しんでもらえるかどうかを見てみたい。

Jump(Kriss Kross)

これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味わってみたいなあ。

こういうジュベナイル風味の服を裏返しで着た少年をこういうかたちでデュプリがプロデュースして、それが非B系に受け入れられるか気持ち悪さを誘発するか、というのを見てみたい。

The College Dropout(Kanye West

9枚まではあっさり決まったんだけど10枚目は空白でもいいかな、などと思いつつ、便宜的に蟹江を選んだ。

プレミアから始まって蟹江で終わるのもそれなりに収まりはいいだろうし、プロデューサー自作自演時代の先駆けとなった作品でもあるし、紹介する価値はあるのだろうけど、もっと他にいい作品がありそうな気もする。というわけで、俺のこういう意図にそって、もっといい10本目はこんなのどうよ、というのがあったら教えてください。