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NMY

京都でトレランをしているおじさんのブログです

信越五岳2016を走ってきました

信越五岳 WH トレイルランニング

9月18日に開催された、信越五岳トレイルランニングレース2016を走ってきました。僕にとっては初めての100kmを超えるレースです。

昼夜を問わず降り続けた大雨で、道と泥と沢とが渾然一体となった混沌のトレイルは完全に未知の世界、想像を超える大冒険の旅になりました。

スタート前

目が覚めて枕元に置いていた時計を見ると夜中の0時過ぎでした。まだ2時間程度しか寝ていないのに、興奮してすぐ目が覚めてしまいます。窓に激しく打ち付ける雨音が聞こえ、不安が的中したことを知りました。どうやらひどい天気になりそうです。

泊まっていた斑尾高原ホテルから送迎バスで数分、スタート地点のレストランハイジで朝食を取り、トイレへと続く長蛇の列に並んでから用を足してスタートゲートに向かいました。位置に付いたのがスタート10分前、中盤やや後方からのスタートになりました。雨は降り続けているものの気温はあまり低くなく、レインウェアも帽子も脱いでバックにしまいます。Tシャツとランパンのみ。さあ、スタートです。

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1A 斑尾山の登山口まで

スタートしてからすぐに右に折れてしばらく坂を登った後、ゲレンデを横断するところで、道の両脇に応援の人達がずらりと並んでいて声援の花道が形成されていました。その中に同じビルで働く西さんがいて、手を振って声をかけてくれました。西さんは平井さんのペーサーとして参加されていたので、5Aでまた会えたらいいなと思いながら手を振り返して走り抜けました。

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しばらくフラットな林道を気持ちよく走っていると「この先、蜂がいます!」という声が。恐る恐る進むと道端で何人かの方がポイズンリムーバーを使っていました。こんなに雨が降ってるのにまさか蜂が出て来るなんて。心配して駆けつた石川弘樹さんも1人1人に「大丈夫ですか?刺されていませんか?」と声をかけられていました。

1Aまではフラットな道が続き、とにかく飛ばしすぎないように、それだけを肝に命じて進みました。飛ばしすぎていないか時計を見るも、長丁場をバッテリーが持つよう60秒間隔のGPS取得にしていた為かデタラメな数値が並んでいます。これは自分の感覚を信じるしかない、そう考えて進むこと18.5km。1A通過は目標タイムの丁度1分前。前半突っ込んで後半グダグダになるのがいつものパターンですが、今回はリラックスして走れました。

2A 斑尾山の登りと下り

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1Aから2Aまでは、斑尾山を登って下る5.4kmの道程です。スタートしてから徐々に強くなっていた雨ですが、ここまでそれ程気になっていませんでした。でも登り始めてすぐ、雨の影響を実感します。ドロドロになった地面が滑って中々踏ん張れません。足を取られて滑り落ちる人までいました。ただでさえ急な登りもあるのに、脚の筋肉余計に使ってしまって嫌だなと思っていましたが、深刻なのは山頂を過ぎてからの下りでした。

ジグザグに下っていく、普段なら気持ちよく走れる感じのトラバース。ここがどんなに気をつけても、どんなにゆっくり足を置いても、老若男女問わず、盛大に滑ってずっこけます。全身泥まみれになって、もうみんな笑っていました。何やっても転ぶので、途中からはお尻をついて天然の滑り台を楽しみました。手も足もお尻も背中も何もかも泥まみれ。下りきってやっと終わったと思ったところで、最後に1回転するほど滑って胸まで泥だらけになり、そのまま2Aに突入しました。

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真っ先にバケツに用意された水で両手の泥を洗い流し、そうしてやっと補給です。水とクエン酸とコーラを1杯ずつもらって、バナナと巨峰を頬張れるだけ頬張って出発しました。ここで目標タイムから10分以上の遅れ。あの下りでタイムロスしてしまったと、少し焦り始めました。

3A 袴岳と林道

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2Aを出て湿原を抜け、袴岳の登りに入ったところで「去年の比叡山で最終ランナーだった方ですか?」と声をかけられました。びっくりして「何で知ってるんですか?」と質問で返してしまいましたが、何と僕のブログを読んで下さっている方でした。かっとび伊吹にも出られて近藤さんのこともご存知なんだそうで、近藤さんの膝の具合を心配されていました。今回の信越でも僕の書いたペース表も参考にして下さったそうで、めちゃくちゃ嬉しかったです。自分もレースに出る前は必ずブログを検索して他の方の体験を参考にするので、同じように誰かの参考になればと書いておいて本当に良かったなと思いました。お名前を伺うのを忘れてしまったのが心残りですが、土砂降りになってきた雨の中、胸に熱いものを頂いて別れました。

4つの登りがあると事前に聞いていた、袴岳への登り。登っている間にいくつ目だかわからなくなって、やっと登り終わったと思ったらまた登りが。今度こそと本当に登りきって始まった下り。つるつる滑って何度か転倒した末、緩やかな下りの林道に出ました。

事前に調べた色んなブログ記事で、ここで飛ばすと脚を使いすぎるから注意と書かれていたのを思い出しました。ちょっと早いかなと思ったら少し緩めて、またちょっと早くなってきたなと思ったら緩めての繰り返し。小刻みな小股のステップを心がけ、タタタと下っていきます。

舗装路に出る手前、雨が止んで妙高山が見えました。気持ち良く走れた林道の終点で、やっと止んだ雨に今日初めて見れた絶景。いい気分になって3Aに突入しました。3Aでは、妙高のお豆腐とトマトがとにかく絶品でした。

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美味すぎてそれぞれ3つ4つ頂いていたとき、大雨の影響でコースが変更になったことを知りました。8Aを過ぎたあとのラスボス、瑪瑙山に登らずに7kmショートカットするコースになったんだそうです。ショックでした。信越五岳の110kmを、最後まで走り切りたかった。雨も止んできたのに何でだよ、泥だらけだった斑尾山だって超えられたのにと、生意気にもその時は思っていました。この後更にひどくなる雨と、振り続けた雨がトレイルをどう変貌させるのか知りもせずに。

4A 関川から黒姫へ

3Aからは関川沿いのだらだら登り。晴れていると遮るものがなく暑さとの戦いになるそうですが、今日は雨。3A手前で一瞬止んだ雨もすぐに再開されました。暑さはないものの、じわじわと腿の筋肉を消費してくる微妙な登り。頑張ればスピードも出せる斜度ですが、まだまだ序盤。時々歩きを交えながら脚を使い果たさないようにゆっくり進みました。

その道中、妻からLINEで4Aに到着したと連絡が入りました。今朝早く京都を出発して、4Aのある黒姫高原に応援に来てくれることになっていたんです。途中のかぶり水や宴会隊の私設エイドでも元気をもらって、妻の待つ4Aを目指しました。

関川沿いの長い長い林道と舗装路がようやく終わり、蕎麦畑を抜け、少し登ってからトレイルに入りました。さすがにこの頃には、脚の色んな筋肉に疲労を感じ始めていました。エイドでモリモリ食べてたし、降り続く雨にもTシャツ1枚で全然寒くないけど、徐々に重くなっていく脚。それでも妻の待つ4Aまであと少しあと少しと自分に言い聞かせ、最後のトレイルを駆け抜けました。

4Aには新調したショッキングピンクのスニーカーと星柄の雨合羽を纏った妻が傘をさして待っていました。この土砂降りの雨の中、1時間半も前から待っていたそうです。差し入れのレッドブルとおにぎりをもらって、写真を撮ってもらい、水の補給やジェルの入れ替えを手伝ってもらいました。がっちり握手をして、元気をもらって出発です。

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5A 黒姫の林道から笹ヶ峰

4Aが51.5km地点。これまで比叡山インターナショナルトレイルランの50kmが最長のレースだった僕にとっては、ここから未知の領域に入ります。4Aを出てゲレンデを登ってすぐに、長い長い黒姫山の登り林道区間です。更に雨脚は強くなり、土砂降りで前方もよく見えません。

でもここに来ていきなり、脚に力がみなぎってきました。林道は傾斜がきつく走れないけど、パワーウォークのスピードはどんどん上がっていき、前を行く人をがんがん追い抜いていけます。不思議な、始めての感覚です。これまでのレースでは、基本的に体力や脚力は減る一方でした。スタート時がマックスで、段々と燃料を使い切っていくように脚は終わっていくものでした。きっと、妻の応援のお陰だと思います。そして前の人をまた1人かわすと、更に気分が上向いて、もっと脚に力が入っていきました。そうして何人も何人も追い抜いて、7km続いた林道を登りきりました。

なんか、楽しかったです。登りきった後の急な岩場の下りも、周りの人と危ないですねとか、気をつけましょうねとか声をかけあって降りていきました。降りきったところの川にかかる1人ずつしか通れない吊橋を順番待ちしてる間も、前後の人と「次の5Aに着いたら何をするか」という話題で盛り上がりました。

吊橋を超えてからの登りは激坂だったけど、これまでのズルズル滑るドロドロ道と違い、緑色のすべり止めみたいなものが敷いてあってグリップが効きます。ガシガシ登りきると気持ちのいい白樺の森が広がっていて、5Aまで一気に駆け抜けました。

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トイレに寄ってからドロップバックを受け取り、軒下のベンチに腰掛けてTシャツを着替えました。どうせこの後また濡れるんだけど、束の間だけでも乾いたTシャツの感触を楽しみたかったんです。ドロップバックに入れてたウィダーゼリーを飲んで、追加のジェルとライトを取り出して、日が傾いてきて少し気温も下がってきたので帽子と指ぬきグローブを装着しました。準備万端。ドロップバックを戻して食べ物を貰いに行くと、なんとカレーライスがありました。

まさかカレーが食べられるなんて。前日の説明会でも聞いてなかったので感激して、ペロリと平らげました。おかわりしたかったけど、時計を見ると5Aに着いてもう11分も経っていることに気づきました。せっかく目標タイムに追いついたと思ったのに。目標タイムにエイド滞在時間を加味してない僕がバカでした。後ろ髪を引かれながら5A出発です。

6A 沢登りと林道

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5Aを抜けると、しばらくフラットな道が続きました。周りにはペーサーと一緒に走る人達の姿が。もしかしたら会えるかもと期待していた西さんの姿は、5Aにありませんでした。先に行ったんだろうな、ちょっと寂しいななんてしょぼくれながら、トボトボと進みました。

一旦舗装路に出て干上がった乙見湖を超えると、トンネルの脇に急な階段が現れました。登りきると比較的フラットな林道へ。時刻は17時過ぎ。日没の刻が迫ってきました。実はこれまで、夜のトレイルを走ったことがほとんどありませんでした。初めて出場した比叡山のレースで、制限時間手前の2時間くらいが唯一のナイトトレイル。あの時はスイパーの皆さんと一緒だったけど、今回は1人です。だんだん膨らむ不安と共に暗さが増してきて、73km地点の給水ポイントに着いた時にはすっかり暗くなっていました。

そこでヘッドライトを装着し、黒姫山西側の登りに突入します。しかしここが最大の難所でした。道が、川になっていたんです。何を言ってるかわからないと思いますが、水たまりとかのレベルではなく、上の方から冷たい水が結構な勢いで流れ落ちて来るのです。あたりは真っ暗。深さもわからない川に脚を突っ込んで登っていきます。最早トレイルランニングではなく、沢登りでした。

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渡渉ポイントは更に恐怖でした。降り続いた雨で増水した沢は濁流と化していました。いくらロープがあるからと言って、こんな濁流を渡るとは。ここへ来て、瑪瑙山がショートカットされた判断の正しさを痛いほど痛感しました。黒姫山の裾野を少し登るだけでこの有様なのだから、瑪瑙山がどういう状況になっているか、想像するだけで恐ろしい。暗闇の中1人孤独にこの沢を登って、そして下りました。用意していたハンドライトは使いませんでした。ヘッドライトのみ。両手は空けて、バランスを取るために使いました。

そうして命からがら下りきり、林道に差し掛かった時に、自分の中で何かが弾けました。今となっても、あれが何だったかわかりません。6Aまでの数キロメートルの間、涙が止まりませんでした。声を上げて嗚咽を漏らしながら、ひたすら突っ走りました。キロ5分台で6Aまで。何人もの人を次々に追い抜いて、フルスロットルで駆け抜けました。何かが、降りてきたんだと思います。脚の痛みは一切なく、心肺も正常なまま、涙は流れ続け、過去の色んな光景が頭を過りました。今まで走ってきて初めての体験でした。

7A 戸隠神社へと続く道

6Aにいたことは、ほとんど覚えていません。手早くシャリ玉やバナナを頬張って、さっさと飛び出したんだと思います。続くゆるい登りの舗装路も走れました。まだ、6Aまでの爆走の余韻が残っていたんです。

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このあたりまで来ると、もうほとんど周りに人がいなくなりました。数組追い抜いたくらいで、ほぼ1人旅が続きます。舗装路から戸隠神社への真っ直ぐな参道へ入ると、真っ暗な参道にぽつんと、自分のヘッドライトの明かりしか見えませんでした。

奥社から木道へ入っても、ずっと走り続けることができました。6Aまでの湧き上がる激情が引いた後の凪のような心境だったけど、脚は回り続けていました。ほとんど無心で6Aから7Aまでの6kmを駆け抜けました。頭がぼーっとしていたと思います。

そうしてたどり着いた7Aで「二宮さん!」と声を掛けられて我に返りました。諦めていた、西さん平井さんペアに会えたんです。

まさかここで会えるとは。嬉しくて嬉しくて、ヘッドライトの消し方もわからず手で抑えて記念撮影してもらいました。我慢していた今日3度目のトイレに寄ってもらって、3人一緒に7Aを出発しました。

8A 瑪瑙山の麓まで

90km近く続けてきた1人旅、ここから勝手に寄生して3人旅にしてもらいました。6A手前の林道で何かが降りてきて始まった快走も、7Aに着く頃に全てを使い切っていました。小刻みにアップダウンを繰り返す水たまりだらけの道を、先を行く2人に何とか食らいついて行きます。

レース終盤に差し掛かっても雨はひたすら振り続け、最早水を避けるという概念がなくなっていました。この辺りまで来ると、むしろ水の中を走った方が泥濘んだ土を踏むより早いことに気が付きました。林道は大抵真ん中と両端が盛り上がっていて、車のタイヤ跡が凹んで水たまりになっています。その凹みの方がタイヤで踏み固められて、固く走りやすいということを知りました。もう少し早く気付きたかったけど。

西さんと平井さんに引っ張ってもらって、いよいよ最終エイド8Aに到着です。もしかしたら雨の影響で8Aで急遽終了なんていう最悪の事態まで想像していたので、着いた時にはゴールまで走り続けられそうなことを知ってホッとしました。瑪瑙山へは行けなくなったけど、もう気持ちはゴールに向いていました。

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8Aではずっと楽しみにしていたお蕎麦を2杯いただきました。ネギもたっぷり入れてもらって、温かい汁が体に染み渡りました。西さんと巨峰もたらふく食べて、出発です。最後の林道へと向かいます。

ゴール

8Aを出てしばらくゲレンデの脇を気持ちよく下っていると、周囲に行き先を示す標識がないことに気づきました。最後の最後でまさかのロスト。左へ曲がる道を見逃していました。大した距離じゃなかったけど、後ろから付いて来られた方々に申し訳ない気持ちで分岐点まで戻りました。

そして始まったラストスパート。ゴールまで10km以上あったと思うけど、これまで優しくペーサーを努めていた西さんがここで発破をかけ、平井さんもそれに応じて走り出しました。

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もう何もかもが限界の僕は、ペーサーにタダ乗りの癖にお2人にペースを合わせてもらう始末。情けなくて必死で食らいつき、それでも限界を超えて息が上がると、先頭を行く平井さんがペースを落としてくれました。息を整え終わればまた走り、息が上がると歩きに移行してくれ、そうして限界ギリギリのスピードで進んでもらいました。少しの舗装路と最後の給水ポイントを抜けて、ラスト7kmの林道に突っ込みます。

脚の痛みは不思議と何も感じませんでした。100km走ってきて、まだこんなに脚が動くことに驚きます。前を行く人達を次々に追い越して、更にペースが上がっていきました。

そして聞こえてきたゴール地点の歓声。林道を抜けたところに、いきなりゴールゲートが現れました。何かがこみ上げてきて、両手で顔を覆いました。しばらく余韻に浸ってから、3人で手をつないでゴールしました。

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17時間22分56秒。当初の予定通り瑪瑙山へ行っていたら、目標としていた19時間は切れなかったかもしれません。それでも僕にとっては立派な、誇るべき結果でした。完走した420人の内、198番目。僕にとっては初めての、完走者の半分より上の順位です。最高でした。7Aから勝手に付いていった僕を引っ張ってくれた、西さんと平井さんのお陰です。

地点 タイム 目標差 総合順位
1A 斑尾山菅川登山口 (18.5km地点) 2:18:52 -1分 --
2A 斑尾高原 (23.9km地点) 3:42:50 +12分 380位
3A 妙高高原 (38.5km地点) 5:59:04 +9分 --
4A 黒姫高原 (51.5km地点) 8:12:58 +13分 317位
5A 笹ヶ峰高原 (63.1km地点) 10:41:56 +12分 256位
6A 大橋 (81.0km地点) 13:46:20 +26分 217位
7A 鏡池 (87.0km地点) 14:44:26 +24分 --
8A 戸隠スキー場 (92.3km地点) 15:49:08 +29分 205位
ゴール 飯綱高原 (103km地点) 17:22:56 (-108分) 198位

公式サイトで確認できた速報タイムGPSのログから各エイドの通過時間を並べてみました。結局、斑尾山の泥んこ下りと、5Aから6Aの間の沢登りで苦戦したのが響き、8Aまでの目標タイムには届きませんでした。それでも、後半徐々に順位を上げていけたなんて初めてのことです。4Aに応援に来てくれた妻、何度も抜きつ抜かれつしながら進んだ前後のランナー、7Aからお邪魔させてもらった西さんと平井さん、そして豪雨の山中で何時間も誘導や応援をして下さった方々。長く果てしない道程の中で、へばりそうになる度に走る力を貰い続け、最後まで走りきることができました。本当にありがとうございました。

次のレースは3週間後に控えるハセツネです。まずは体を休めてから、しっかり準備して挑みたいです。そしてまたいつか、瑪瑙山も含めた完全体の信越五岳に挑戦したいです。

佐和子

PK 家族 朝のスピーチ

僕には3つ年下の妹がいます。佐和子という名前です。その妹が今年、結婚しました。

妹が小学生の頃、足がとうもろこしの腐った匂いがすると言って馬鹿にしていました。中学生になってソフトボール部に入ると、野外の練習で焼けた妹を色黒だと言ってからかっていました。おとなになってからも、会う度に毎回「あれ、太った?」と尋ねるという恒例の挨拶を今でも続けています。

中学、高校といじめられっ子だった僕は、家に帰ってそのうっぷんを晴らすために妹にいじわるばかりしていました。特に中学の頃にはクラスの女子全員からキモいと無視されていて女性にトラウマを抱いていたので、母親や妹など家族以外の女性とはまともに会話できなかったんですね。それでことあるごとに妹をからかい、いじめていました。

すると妹は毎回「好っかーん!」と博多弁で文句を言いながらも、「お兄ちゃんお兄ちゃん」と言って僕に付いてきました。何度か泣かせるくらいいじめたこともありますが、それでも「お兄ちゃんお兄ちゃん」と言って付いてくるのです。僕の買ったCDを聞き、僕がパソコンを買ってホームページのデザインをやっていると言うとデザインの専門学校へ行くと言い出しました。全く主体性のないやつだ、当時はそう思っていました。いじめられてもヘラヘラと笑って付いてくるし、僕の真似ばっかりするし、親の前ではいつもいい子で怒られのは僕の方だし。

しかし最近、こいつは主体性の塊なのではないかと思い始めました。

今月結婚パーティーをやるから司会をやって欲しいと電話をかけて来た時です。指定された日付は、僕の出場が決まっているトレイルランニングのレースの日でした。信越五岳という、長野と新潟の5つの山を超える、110kmにも及ぶ過酷なレースです。朝5時にスタートして翌日3時に制限時間を迎え、その後午後3時から東京でパーティーの司会をしてくれと言うのです。いやいや、無理だよと僕は言いました。まともに立っていられるかもわからないし、3時に間に合わないかもしれない、他に司会頼める人いくらでもいるでしょ、そもそも何で新婦の兄が司会するんだよと。

すると妹は「だって面白いやん」と言ったのです。空いた口がふさがりませんでた。まあね、確かに面白いよね、それじゃ仕方ないね、そう言って引き受けることにしました。

  • 新婦の兄が結婚パーティーの司会をするのはおかしいという常識なんて、全く意に介さない。面白ければそれで良い。
  • 相手が自分をいじめてくるかどうかなんて、全く意に介さない。相手はただ、兄である。
  • 兄のマネかどうかなんて、全く意に介さない。自分が良いと思ったものは良いし、進みたいと思った道は進みたい。

思い起こせば、妹の行動原理はそんなシンプルなものだったんじゃないかと思います。自分が良いと思ったものは良い、ただそれだけなんじゃないかと。

そんな妹が、36歳にしてようやく自分の人生の伴侶となる人と出会い、結婚しました。彼女の選択はきっと、今回もシンプルなものだったのでしょう。周りが何と言おうと、兄が何度からかってこようと (事実僕はこれまで何度も新郎の名前をネタにからかっています)、好きだと思った相手は好きなんだということなんでしょう。

そんな彼女の選択を、僕はこれからもずっとからかいつつ、応援していきたいと思います。

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佐和子ちゃん、結婚おめでとう。

信越五岳の装備とペース表

YL 信越五岳 トレイルランニング

いよいよ来週に迫ってきました、信越五岳トレイルランニングレース2016。僕にとっては初めて京都・滋賀以外のレースで、初めて試走しないで本番に挑むレースで、そして初めての100kmを超えるレースです。

今回の目標は完走です。何とか走りきりたい。ただ制限時間いっぱいを目標にすると何かあった時に終わってしまうので、もう少し現実的で余裕のあるペース配分を考える必要がありました。そこでコースマップと高低表を穴が空くほど眺めて、色んな記事やブログを読んで想定する当日のペースと、装備を考えてみました。

信越五岳の装備

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左上に写り込んでる生物は、残念ながら連れていけません。何故か行く気満々な顔してますが、連れていけませんから。

  • ウェア
    • Tシャツ:Newline Imotion Tee
    • ランパン (インナー付き):Patagonia Strider Shorts 5in
    • シューズ:Altra LONE PEAK 3.0
    • 靴下:Drymax Trail Run 1/4 Crew-Turndown
    • 時計:Suunto Ambit 3.0 Sports
  • 持ち物
    • バック:Nathan Vapor Wrap
    • 水:Nathan ハイドレーションパック 2L
    • ファーストエイドキット:ポイズンリムーバー、絆創膏、テーピング等
    • 補給食:Mag-onエナジージェル x 6、塩熱サプリ、山よりだんご
    • レインウェア上:The North Face トライアンフレインジャケット
    • レインウェア下:The North Face ストライクランニングパンツ
    • ウィンドシェル:Nike SB Steele Lightweight Fern Jacket
    • その他:スマートフォン、防水デジカメ (Olympus TG-4 Tough)、地図
  • ドロップバック
    • ヘッドライト:suprabeam V3air
    • 手持ちライト:ジェントス閃 SG-355B
    • 予備の電池:単4 x 3本
    • 補給食:Mag-onエナジージェル x 6、何か好きなもの
    • 着替えのTシャツ:Territory Run Co. Run Wild Run Free T-Shirt
    • 着替えの靴下:Drymax Trail Run 1/4 Crew-Turndown
    • 予備のランパン:H&M Swim Pants
    • 長袖シャツ:Patagonia Capilene3 Midweight Crew

まず水をハイドレーションパックで行くか、ソフトフラスクで行くかで悩みました。ソフトフラスクなら Ultimate Direction のバックを選ぶところ。信越五岳はエイドが充実してるのであんまり沢山の水を持たなくていいし、給水のしやすさからソフトフラスクで行こうかと思ったんですが、これまでのレースずっと Nathan のバックとハイドレーションパックで出てたので今回もそうしました。あと背中に水を背負ってれば前面のポケットに他のもの色々入れられるし、長丁場なので前面に色んな小物入れておきたいと思って。

補給食はエイドが充実してるので、Mag-on のジェルを最低限持ってドロップバックで追加する作戦です。最近ジェルはもう Mag-on しか買ってません。美味しいから。

レインウェアの下とウィンドシェルは当日の天気と気温によって、最初から持つかドロップバックに入れるか決めようと思っています。よっぽど寒くなければドロップバック行きの予定。ライト類もドロップバックに入れて後半から持って行こうと思っています。

信越五岳のペース表

距離 区間距離 時刻 区間タイム 区間ペース
スタート 0.0km -- 5:30 -- --
1A 18.5km 18.5km 7:50 2:20:00 0:07:34/km
2A 23.9km 5.4km 9:00 1:10:00 0:12:58/km
3A 38.5km 14.6km 11:20 2:20:00 0:09:35/km
4A 51.5km 13.0km 13:30 2:10:00 0:10:00/km
5A 63.1km 11.6km 16:00 2:30:00 0:12:56/km
6A 81.0km 17.9km 18:50 2:50:00 0:09:30/km
7A 87.0km 6.0km 19:50 1:00:00 0:10:00/km
8A 92.3km 5.3km 20:50 1:00:00 0:11:19/km
ゴール 110.0km 17.7km 0:30 3:40:00 0:12:26/km

出場したことも試走したこともないコースなので予想は難しいけど、目安として目標の時間を算出してみました。19時間。制限時間の3時間前にゴールするという目標です。算出するにあたっては、まずブログでペースや経過時間を公開されている方の記事を参考にしました。その記事を書かれた方が出場したレースで僕が出たことがあるものがあれば、そのタイムを比較しました。僕のタイムとの比率を割り出して、その方の信越五岳のタイムに同じ比率をかけてみると何となく予想タイムが見えてきます。後はコースマップの高低表をじっと見ながら、自分の得意不得意を反映してだいたいこれくらいのペースかなという補正を加えていったのがこの表です。

長丁場なので最初は抑えめに、なるべく飛ばさないように、少し遅めにしました。それから、自分が得意そうな3Aから4Aの関川沿いの道は少し早めにしました。色んな記事を見ると関川沿いの道は砂利道で日差しを遮るものがなく、とにかく暑いんだそうです。酷暑の京都の夏をひたすら走ってきたので、暑さには自信があります。ここが勝負どころだろうなと思いました。4Aを過ぎてからの後半は、もう良くわかりません。これまでに出たレースで一番長かった比叡山インターナショナルトレイルランで50km。その先は未知の世界です。がんばるしかない。

未知の世界に挑戦できる経験、そう何度もできることじゃないので、目一杯楽しんできたいと思います。