亀の上で芽生える恋

京都の鴨川には「亀」と呼ばれる飛び石がある。水かさが増えて亀が水没することもあるらしいのだけど、鴨川の対岸に渡る交通手段として、老いも若きも男も女も、みんなリズム良くこの亀を渡っている。

とん、てん、とん。とん、てん、とん。

もしこの亀の上を向こうから美しい女性が渡ってきて、川の真ん中で僕とぶつかったらどうなるんだろう。

「ドンッ」

「あっ、ごめんなさい!」

「大丈夫ですか?スカート濡れませんでしたか?」

「スカートは大丈夫なんですが、パンツが…」

なんてことになったらどうしようかな僕。